よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

脳梗塞の前兆・麻痺

麻痺など、脳梗塞の前兆である運動障害について解説。

日常のちょっとした違和感…実はそれ、脳梗塞の前兆かも?

運動障害(麻痺、うまく動かせない)

脳梗塞の前兆となる症状や、治療後の後遺症として気になる症状の中から、特に問題となりやすい運動機能に関するものについて解説しましょう。運動障害は、手足の動きだけでなく、顔面の表情や嚥下運動にも影響することがあります。

症状と対策

脳梗塞は、脳の血管が詰まってしまい、その先の酸素や栄養が行きわたらなくなってしまう疾患。脳細胞が壊死してしまうことで全身の様々な部分に障害が発生します。脳の一部分が機能を失うので、壊死が起こった場所によって症状の現れ方が違います。

最も多いのは、手足などを動かす運動機能を司る部分に脳梗塞が発生するもの。手や足が動かしにくくなって、歩けなくなったり、持っているものを落してしまったりといった症状が現れます。日常的に行っていた簡単な動きができなくなるので、本人はもちろん、家族や周りの人も症状に気が付きやすいようです。

梗塞が起きた側の反対側の半身に麻痺が起こる

脳梗塞の特徴として挙げられるのは、運動障害が身体の片側だけに起こることが多いということ。体の左右どちらか半分だけに、動かしにくさや麻痺が出てしまう、「片麻痺」という症状が起こります。

これは、脳の神経が延髄という場所で交差していて、脳の左半分で右の半身を、右半分で左の半身の動きを司っているため。脳の左側に梗塞が起こった場合は、右半身に障害が出ますし、脳の右側に梗塞が起きると、左半身に障害が出てしまうのです。

片麻痺は、左右どちらかの手や足だけに問題が生じることが多いので、両手を上げてみると片側だけ下がったり…という症状で発見することができます。また、顔面に関しても左右どちらかだけに麻痺が出ます。片側だけが歪んでしまって表情が作れなくなってしまうので、周囲の人がすぐに異変に気が付くことができるのです。

食事がうまくできない嚥下障害も

運動障害の中には、物を飲み込むのが困難になる、嚥下(えんげ)障害が出ることがあります。食事をするという行為は、口や顎の単純な動きだけでは成立しません。通常は舌を使って食べ物を喉へと送って飲み込みますが、その際に口蓋が上下することで鼻腔を塞いだり、咽頭蓋という部分で気管を塞いだり、といった複雑な動きを組み合わせて行う必要があります。口や喉の周りにあるそれぞれの器官をタイミングよく動かすことで、スムーズに飲み込めるわけです。

ところが、脳梗塞などの脳血管障害で嚥下運動を司る部分に機能低下が起こった場合、上手く運動の調整ができなくなります。一般的に、脳卒中の発作が起きた後、3〜4割の人に嚥下運動の不全が見られるとか。むせて食べ物や飲み物が飲み込めなくなるほか、ひどい場合は、気道に飲み物や食べ物が入り込んでしまい、誤嚥性肺炎の原因となることもあるそうです。

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