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潜在性脳梗塞の自覚症状や発見方法

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知っておきたい 脳梗塞の種類とその症状

基礎知識これって脳梗塞の自覚症状?潜在性脳梗塞とは?

何となく物忘れがひどくなってきたと感じたり、家族に何らかの脳卒中患者がいたりする人の中には、実は自分も脳梗塞かも知れないと不安を抱えている人も多いようです。

さて、それではそもそも、症状が表面化していない(無症状)の潜在性脳梗塞を早期に発見する方法はあるのでしょうか。

潜在性脳梗塞を見付けるヒントは存在するのか?

医療技術が進歩した結果、特に高齢者や脳梗塞の危険因子を持っている人では、潜在的に脳梗塞が発症している場合が少なくないと判明しました。

そこで島根医科大学や島根難病研究所シルバーセンターなどが協力して、“無症状である潜在性脳梗塞”に特有の“自覚症状”があるのかどうか、脳ドックを受診した健康な124名の男女を対象に調査を行いました。

まず、被験者はいくつかのグループに分類されました。

Aグループ:精神的症状群

  • A1:自覚症状がない人(57名)
  • A2:自覚症状として「物忘れ」を訴えている人(46名)
  • A3:物忘れの他にも、集中力や意欲の低下を併せて訴えている人(21名)

Bグループ:頭痛、めまい、体のしびれなどに関する肉体的症状群

  • B1:自覚症状がない人(54名)
  • B2:何らかの自覚症状を1つ訴えている人(43名名)
  • B3:2つ以上の自覚症状を訴えている人(27名)

尚、Aグループにおいて「物忘れはないが集中力の低下はある」という風に訴えた人はいませんでした。 さて、これらのグループごとに潜在性脳梗塞の発生率を検査すると、潜在性脳梗塞発見のヒントとなり得る興味深い結果が得られました。

潜在性脳梗塞の自覚症状は肉体でなく精神に現れる?

研究チームの調査により、Bグループ(肉体的症状)には潜在性脳梗塞の発症率に関する顕著な差が見られませんでしたが、Aグループにおいて「A1とA2」、そして「A3」との2者間に明確な違いが見つかりました。

つまり、潜在性脳梗塞患者には「物忘れ」だけでなく、意欲低下などを併発している、軽度のうつ状態があると分かったのです。

もちろん、軽度のうつ状態にある人が、全て潜在性脳梗塞患者だとは決して言えません。しかし、少なくとも脳梗塞に対する不安を抱えている人の中から、潜在性脳梗塞のリスクを拾い上げるヒントの一つとして、精神状態の確認は有効であるのかも知れません。

参照元:小林 祥泰ら, “自覚症状からみた潜在性脳梗塞様病変”, 島根 医科 大学 第 三 内 科,1993

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