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アテローム血栓性脳梗塞の症状

アテローム血栓性脳梗塞の症状・原因・治療法について解説。

知っておきたい 脳梗塞の種類とその症状

基礎知識アテローム血栓性脳梗塞

脳の比較的太い動脈に血栓が起こることで発症する、アテローム血栓性脳梗塞。発症のメカニズムや症状の特徴、治療法や再発予防について解説していきます。

太い血管に動脈硬化が起こる大規模な脳梗塞

アテローム血栓性脳梗塞は、首から脳へ続く頸動脈や、脳の中の比較的太い血管にアテローム硬化と呼ばれる動脈硬化が発生し、その先の脳細胞に梗塞が起きてしまうものです。

アテローム硬化を起こした血管の中を見ると、内側の壁にいわゆる悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が入り込んでお粥のようなドロドロとした固まりを形成しています。粥腫(じゅくしゅ)と言われるこのドロドロは、蓄積されて大きくなると血管を狭くして血流を阻害してしまうのです。

粥腫だけでも脳にとっては負担なのですが、さらに高血圧などの要因で粥腫が壊れて中身が出てしまうと、そこへ血小板が集まってきて傷を修復しようとします。

結果的に血栓ができて、完全に血流がストップしてしまいアテローム血栓性脳梗塞を発症するというわけです。

脂質の多い欧米型の食生活が原因

このタイプの脳梗塞は、古くから欧米人に多いと言われていました。欧米人は、動物性たんぱくや乳製品、油っこい食事を好み、血中のLDLコレステロールの量が多くなってしまう傾向にあるからです。

しかし、近年は日本でも欧米型の食事が広く普及し、脂質の多いメニューが食卓に多く上るようになりました。こんな理由から、日本人の間でもアテローム血栓性脳梗塞が増えていると言われています。

脳梗塞を引き起こすアテローム動脈硬化は、糖尿病や高脂血症、高血圧などの生活習慣病が原因となる場合も多く、肥満や喫煙、運動不足などの悪習慣も引き金となります。

血液中の悪玉コレステロールの量を減らし、ドロドロ血をサラサラ血に変えることが、直接的に動脈硬化と脳梗塞を防止することにつながります。

症状は千差万別!睡眠中に起こることも

アテローム血栓性脳梗塞は、病変部が比較的大きくなるのが特徴。梗塞が発生した場所により、様々な症状や発作が起こります。例えば、片側の手足や顔面の感覚がなくなり、動かしにくくなる場合や、めまいやふらつき、半盲、言語障害、嚥下(えんげ)障害などが起きるケースもあります。

ひどい場合には、一時的に意識がなくなる意識障害も発生します。睡眠中や起床時は、体内の水分量が減っていて血流が阻害されやすいこともあり、脳梗塞の発作が起こりやすいと言われています。

朝起きたら、片半身が動かせなくなっていた…など、起床時に異常に気が付くケースが多いのは、そのためです。

アテローム血栓性脳梗塞の治療法とは

このタイプの脳梗塞であることが分かったら、梗塞が起きた原因を探ると共に、それに合わせた薬剤の投与が行われます。例えば、動脈に血栓ができてその先に脳梗塞が発生している場合は、発症から48時間以内にアルガトロバンなどの抗凝固薬が使用され、かなり高い効果が認められているそうです。

また、アテローム血栓性脳梗塞の中には、進行性で病変部がどんどん拡大していくタイプのものもあります。進行型と診断された場合は、ヘパリンなどの抗凝血作用のある薬剤を継続的に投与することも考えられます。

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