よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

脳梗塞は遺伝するのか

脳梗塞と遺伝の関係について解説します。

生活習慣病 脳梗塞に関する基礎知識

基礎知識遺伝する?

親や祖父母、兄弟などに脳梗塞の罹患者がいると、自分自身も罹患する可能性が高まるのか、気になる方は多いことでしょう。脳梗塞の発症と遺伝の関係について解説します。

脳梗塞は遺伝するのか?

親や親戚など同じ家計では、体質が似ていることから同じような病気にかかる可能性が高いと言われています。

例えば、日本人の2人に1人が罹患するとされる“がん”は、遺伝的な要素が強い病気であることが知られています。

脳梗塞の場合は、脳の血管が詰まってしまうことで起きる病気ですから、元々、詰まりの原因を作りやすい体質の方であるなら、その体質について何らかの遺伝的な影響があるのかもしれません。

しかし、脳梗塞に遺伝の影響があるのかどうか、今のところはっきりとした調査が行われていないのが現状です。

遺伝との関係については、薄いと判断するのが妥当でしょう。

脳卒中の中で最も遺伝しやすいのはくも膜下出血

脳卒中と呼ばれる脳血管障害は、脳梗塞以外にも脳出血やくも膜下出血などいくつかあります。その中には、遺伝的な影響を受けやすいとされている疾患もあるそうです。

例えば、くも膜下出血は、脳の太い血管の分岐部分にコブのような動脈瘤ができ、それが破裂することで脳を包んでいる膜の中に出血が広がってしまう病気。

この場合、親や兄弟などにくも膜下出血を起こしたことがある人がいる場合といない場合を比べると、9倍近くも差があることが分かっています。

遺伝的な要素を原因として、脳に動脈瘤ができやすい体質となってしまい、他の人よりも9倍も病気を発症しやすくなってしまうというわけです。

こういった体質の方は、普段から脳ドックなどをマメに受診しておく必要がありますね。

さらに、脳の血管が破れて出血が広がってしまう脳出血については、2倍近くの遺伝的リスクがあると言われています。

遺伝的要素よりも生活習慣に注意を

脳梗塞の場合は、くも膜下出血ほどは遺伝的な影響がないとされています。しかしながら、重要なポイントとなるのは生活習慣の類似性です。

例えば、脳梗塞を発症したお父さんがいる場合、お父さんと普段から同様の食事を摂っているお母さんや、その食事を食べて成長した息子や娘などは、同じような病気にかかる可能性が高くなってしまうでしょう。

遺伝的な要素だけが親から子へと受け継がれるわけではなく、その家庭の生活習慣や食事の好みなども、遺伝と同じように受け継がれるのです。

普段から油ものや塩分の多い食事を好むご家庭で育ったお子さんは、将来自分の家庭を持っても、同じような食事を好むようになりがち。

さらに、休みの日でも外へ出かけず家でゴロゴロ過ごすことが多い家庭で育った人は、なかなか運動する習慣が身に付かないものです。

脳梗塞は、脳の血管が詰まってしまう病気ですから、血管へ負担をかける高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病と密接な関わりを持っています。

脳梗塞の人がいるご家庭は、生活習慣に何らかの問題があると考えて、家族みんなで生活改善に取り組む必要があります。

脳梗塞は体質の遺伝よりも、生活習慣や食生活の遺伝によるところが大きいと考えましょう。

今日からはじめよう!脳梗塞の再発予防
Symptoms 知っておきたい脳梗塞の種類とその症状
Diseases 脳梗塞と深い関係のあるさまざまな病気