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脳梗塞再発予防に温熱療法

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血液をサラサラにするには?脳梗塞の再発予防

温熱療法

温熱療法は、脳梗塞の後遺症の改善に加え、再発予防にも効果的とされている療法です。医療機関でも治療やリハビリなどで導入されています。家庭でも簡単に実践できる温熱療法と、日常生活での脳梗塞の再発予防法について、ご説明します。

 

温熱療法によって得られる効果とは?

温熱療法とは、脳梗塞の後遺症による麻痺や関節の痛み、しびれを、温熱効果によって、改善を目指すものです。筋肉や関節が柔軟になってくると、血管が拡張して血流が改善されます。その結果、痛みやしびれが軽減するだけでなく、麻痺の回復が早まることが期待できるのです。身近にあるものを使用して、家庭でも簡単に行えるため、温熱療法に取り組む人が増えています。

後遺症のみならず、温熱療法は脳梗塞の再発予防にもなりえる対策法です。というのも、脳梗塞の原因が、動脈硬化による血管の詰まりにあることに関係しています。温熱療法は血管を拡張して血流を改善してくれますから、温熱療法を行うたびに脳梗塞の再発リスクを下げているともとれるでしょう。様々な脳梗塞の再発予防対策がありますが、温熱療法は比較的楽に行える対策の一つです。

ただし、すでに動脈硬化が重篤な場合には、温熱療法を行うことで、逆に脳梗塞や心不全のリスクを高めてしまう可能性もあります。特に高血圧、糖尿病、脂質異常症などのコントロールが不十分な場合には注意が必要なため、必ず医師の指導を仰ぐようにしましょう。

医療機関で行われる温熱療法

医療機関でも、温熱療法が導入されています。複数の種類の温熱療法があり、医療機関によっても受けられる温熱療法が異なってきます。以下に、医療機関で受けられる代表的な温熱療法の種類を紹介しましょう。

・パラフィン浴
パラフィンは、一見すると、溶けたロウのような乳白色をしています。石油から分離された石から作られたパラフィンは、水に溶けず、熱が通りにくいのが特徴です。そのため、50~55℃もの温度に熱しても、皮膚にはそれほど熱いと感じず、火傷の心配があまりありません。手と腕に浸けるパラフィン浴は、手先だけでなく全身が温まる効果があります。血行がよくなり、一度温まると冷めにくいため、持続効果も得られます。

・ホットパック
ホットパックは、一言でいえば温湿布のことです。医療機関では、乾燥剤としてよく使われるシリカゲルを使用した温熱療法をホットパックとして導入していることがあります。ハイドロコレーターという加温装置にホットパックを浸け込んで、温水によって患部を温めるのです。血管拡張作用の他、体の組織の温度が上昇することから代謝がよくなって細胞が活発化し、脳梗塞の後遺症の改善にも再発予防にも役立ちます。

・光線療法
人工的に作った光線を患部に照射することによって、温熱効果を高める療法です。光線にも種類があり、近赤外線・可視光線・近紫外線などが用いられています。透過性が強い近赤外線は、深部にまで達するほど波長が長いのが特長で、血行改善や関節痛・筋肉痛などを鎮痛させてくれます。可視光線は、近赤外線と違って目に見える光線です。体への浸透度も最も高く、細胞を正常な状態に戻す作用があるといわれています。近紫外線は、皮膚への浸透度はわずかなものの、血液の働きを活発にしてくれる作用があります。

・超音波療法
20kHz以上の高周波である超音波を使用するのが、超音波療法です。周波数によって、2~3cmの浅い部分から6~9cmの深い部分にまで効果的な治療を行えます。超音波療法には、温熱効果と機械的効果である非温熱効果に期待できます。温熱効果で得られる作用は、血流の改善や筋肉のほぐし、組織をのびやかにすることなどです。

家庭でできる温熱療法

温熱療法は継続的に行うのが望ましいものの、毎日のように病院に治療に行くのは大変です。好きな時間に、家庭で行える温熱療法にも人気があります。ごく身近な道具を使って、温熱療法を行うことも可能です。

例えば、タオルやカイロ、ドライヤーなどもその一種。お湯で温めたタオルを固く絞って患部を覆う、カイロで温めるなど、簡単に実践できるのが気楽です。カイロを使用する場合は、患部の上にタオルなどの布を1枚乗せてからカイロを置くようにすると、低温やけどを防ぐことができます。ドライヤーで温風をあてるのも、温熱効果があります。こちらも、火傷しないように、ドライヤーを近づけ過ぎないようにしましょう。また自宅で温熱療法をおこなう場合には、主治医やリハビリスタッフに方法などを確認するとより安全です。

お風呂も、温熱療法の一種です。入浴するだけで全身の血行がよくなりますから、お風呂には効果的に入る方法を覚えておきましょう。お湯の温度は、42℃以上にすると一気に血圧が上昇してしまう恐れがあります。冬場の脱衣所が冷えているときなどは、特に脳梗塞の発作の原因になりかねませんので、注意しましょう。理想的なのは、40℃程度のぬるめのお湯に20分ほど浸かることです。半身浴ができる程度にお湯を張り、肩が冷えてきたら乾いたタオルを乗せてみてください。入浴をすると汗をかきますから、ドロドロの血液になりやすい状態ですが、これを改善するために、お風呂上りにはコップ1杯の水を飲んで脱水を防ぐようにしましょう。

基本的には生活習慣の改善が大切

脳梗塞の再発予防のために、温熱療法をはじめとした各種の治療を行っても、生活習慣が不健康なままでは意味がありません。毎日の生活習慣を健康的に改善することは、脳梗塞の再発予防に欠かせないことだと認識しておきましょう。基本的には、温熱療法も取り入れながら、栄養バランスのとれた食生活を心がけ、適度な運動も始めるのが効果的です。脳梗塞の危険因子を予防するためにも、生活習慣と食習慣の改善は必須となります。

脳梗塞の原因とされる動脈硬化や危険因子とされる高血圧なども、日々の注意によって予防可能です。脳梗塞の危険因子には、糖尿病や喫煙、飲酒、肥満、ストレスなどもあげられます。食事の塩分やカロリーを控えたり、食べ過ぎを防いだりすることは、間接的に脳梗塞の再発予防につながるのです。ストレスや疲労も避けたい危険因子ですから、日常的にストレスを発散してリラックスを心がけるようにしましょう。そのためには、睡眠をきちんととり、日々の疲労をその日のうちに解消することも大切です。

毎日の入浴は、温熱療法効果を得られると同時に、リラックス効果にもつながります。適度に運動をすることによって、よく眠れるようになったり、ストレスが解消されたりといった効果を得ることもできるでしょう。温熱療法などに励んでも、生活習慣の改善なくして、最大限の効果を得ることはできません。生活習慣や食習慣の改善は、毎日の努力によって実行可能ですから、身の回りのことからできることをどんどん取り入れていきましょう。

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