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脳梗塞再発の危険因子

これでコワくない! 脳梗塞の予防&治療の最前線

血液をサラサラにするには?脳梗塞の再発予防

危険因子

脳梗塞が再発すると、高い確率で症状が悪化します。二度と脳梗塞が発症しないよう、脳梗塞の再発予防のポイントや、再発につながる危険因子などについて理解を深めておきましょう。

脳梗塞再発を防ぐポイントとは

脳梗塞は再発しやすい病気と言われています。発症から1年以内に再発するリスクも、決して低いとは言えません。再発すれば、病巣はさらに拡大して症状が悪化する恐れがあるため、一度脳梗塞を患った方は、以後、しっかりと再発を予防するようにしていきましょう。

脳梗塞の再発を予防する最大のポイントは、血管内に血栓を作らないことです。血栓とは、血管の中にできる血の塊。この塊が血管の内壁から離れ、血流に乗って脳まで届いてしまった場合、脳梗塞再発につながる恐れがあります。 血栓を作らないようにするためには、日ごろから血栓生成の危険因子を寄せ付けないことが大切。適切な薬の服用と健全な生活習慣によって、少しでも危険因子を遠ざけるよう心掛けていきましょう。

なお、医師から処方される薬は、各患者に適した血栓予防のための薬です。決して自己判断で服用をやめることのないようにしましょう。他の薬やサプリメントとの相互作用にも要注意です。

脳梗塞再発の三大危険因子

脳梗塞の再発には、3つの危険因子が関わっているといわれています。治療後もできるだけ危険因子を排除した生活を心がけることで、再発のリスクを最大限減らすことが可能です。

高血圧

脳梗塞の再発にはいろいろなタイプがありますが、一番多いのは高血圧が原因で起こるケース。血圧が高いとそれに応じて血管も硬くなり、動脈硬化を引き起こします。血管の柔軟性が無くなるため、血栓が詰まり血流をさえぎって脳梗塞になるようです。再発率も高く、最大の危険因子といっても過言ではありません。

糖尿病

高血圧の次に危険な因子が糖尿病。糖尿病は様々な調査から、一般の方に比べて脳梗塞のリスクを1.5~3倍に増やすことがわかりました。 基礎疾患の中でもかかっている方が多い病気で、脳梗塞の原因となる動脈硬化の進行を早めてしまうことがわかっています。動脈硬化が進むと脳梗塞になる確率が上がるため、きちんと血糖コントロールやカロリー制限を行いましょう。

脂質異常症

血液中のコレステロールや中性脂肪が溜まった状態の「脂質異常症」。悪化すると血管の中にかたまりを作って血の流れをせき止め、脳梗塞を引き起こす可能性があります。脳梗塞のリスクを避けるためには治療が大切。動物性の脂肪分を減らした食事と運動、薬物療法を行い、血中脂質の量を減らしていきましょう。

その他の危険因子

脳梗塞の再発を予防するためには、適切な薬の服用がもっとも大事なポイントです。ただし、薬を飲んでいれば確実に血栓を予防できるというわけではありません。再発の要因となる様々な危険因子を排除することが、薬の効果を最大限に発揮する前提となります。

以下は、脳梗塞再発の危険因子として知られる要素です。心当たりのある方は十分注意しましょう。

・喫煙
喫煙をすると、その直後に血管が収縮して血圧が上がります。すでに血管内に血栓ができている場合は、喫煙による急激な血圧上昇によって脳梗塞を再発させてしまう恐れがあります。脳梗塞を一度発症した人は、必ず禁煙しましょう。医師からも禁煙指導が入ります。

・過度の飲酒
過度な飲酒習慣は、やがて脂質異常症高脂血症や高血圧を招く恐れがあると言われています。お酒を飲む場合は、適量を心がけましょう。適量の飲酒であれば、むしろ脳梗塞の予後に良いとする臨床データもあります。

・過食
過食によって体内に脂肪が蓄積されると、やがてメタボリックシンドロームに発展する恐れがあります。メタボリックシンドロームは動脈硬化や血栓を生成させる主要な要因の一つとなるため、食べ過ぎには注意したいところです。

・ストレス
ストレスによって体が緊張状態になると、血圧が上昇します。患者本人はもとより、介助する周囲が患者にストレスを与えないようにすることも大切です。失語症を発症している患者から無理に言葉を引き出そうとするなど、介助者の何気ない言動が患者に大きなストレスを与えることもあります。

・塩分の多い食事
塩分を多く摂取すると高血圧になることが知られています。実際に、塩分摂取の多い地域では脳梗塞の発症率が高い、というデータもあります。ただし、塩分は人間の健康を維持する上で不可欠な成分。「塩分を完全になくす」のではなく「過度な塩分を投入しない」という姿勢で調理をしてください。

・睡眠不足
睡眠不足は高血圧を招きます。いびきをかく人も、睡眠中の脳内酸素の不足から睡眠不足の状態になるので、注意が必要です。患者が昼間に眠くなった場合は、無理をさせずに昼寝をさせるようにしましょう。

・脂質異常症高脂血症
脂質異常症は、動脈硬化や血栓を生成させる大きな要因として知られます。脂質異常症は、適度な運動習慣、および食習慣の見直しによって改善できますが、後遺症の程度によっては運動量が制限されるため、最低でも食習慣の見直しは行なうようにしましょう。

他に、年齢や持病心房細動など、遺伝による体質の影響なども危険因子になります。ただし、これらは自分の力で変えることができない危険因子なので、個別で医師と相談しながら対策を検討することになります。

危険因子の管理

高血圧

高血圧は脳梗塞だけでなく脳出血の原因にもなりうるため、血圧が普段から高い方は血圧コントロールを行う必要があります。1日2回血圧測定を行い、普段の数値を把握しておきましょう。普段から血圧が高い方は塩分を控えた食事療法や薬の服用などで血圧をコントロールし、脳梗塞の再発を防ぐようにしてください。

ただし、薬を服用しすぎると症状が逆に悪化する場合も。血圧が非常に高い方や合併症を発症している方以外は、薬物療法はなるべく避けたほうがいいでしょう。

糖尿病

糖尿病患者は脳梗塞の再発率がかなり高く、治療後も経過をこまめにチェックする必要があります。再発させないためには食事療法で血糖コントロールやカロリー制限をしましょう。ただし、血糖コントロールだけでは再発率を下げられません。食事療法や運動、血圧コントロールなどを含めた統合的な治療を行わなくてはいけないのです。統合的な治療を実施することで、再発率を下げることができるといわれています。

脂質異常症

脂質異常症の方は脂質を減らした食事療法や血中のコレステロールを下げるスタチンの服用で脳梗塞再発のリスクを下げることが可能です。スタチンの服用は軽い脂質異常症でもリスク低減につながるという研究結果があり、脳梗塞への効果が期待されています。

心血管疾患や糖尿病など脳梗塞のリスク要素を併せ持つ患者にも、還元酵素阻害薬であるスタチンが有効です。

メタボを寄せ付けないことが大事な再発予防策

メタボリックシンドローム、いわゆるメタボは、もはや主要な現代病の一つとして定着した感があります。このメタボは、脳梗塞再発の大きな要因となるので、特に注意しなければなりません。

メタボとは、具体的には内臓脂肪が多い状態のこと。肝臓や腸の周りに、不健康なまでに脂肪が多く生成され、これが原因で高血圧や糖尿病、脂質異常症などを発症している状態のことをメタボと言います。
必ずしも皮下脂肪の多い人ぽっちゃり型の人がメタボであるとは限らず、逆に、必ずしも皮下脂肪の少ない人痩せ型の人がメタボでないとは限りません。

メタボを発症すると、血中脂質が増加します。同時に血圧が上昇します。血中脂質の影響によってできた血栓が、血圧上昇の勢いに流されて脳内まで運ばれれば、高い確率で脳梗塞を再発させてしまうことでしょう。
脳梗塞を一度発症した人にとって、メタボにならないための生活習慣、あるいは、メタボを解消するための生活習慣は、再発予防に向けた非常に大事なポイントとなるのです。

メタボを寄せ付けないためには、生活習慣の見直しが不可欠。具体的には、運動と食事の見直しです。ただ、後遺症のレベルによっては運動範囲に制限がある場合もあるので、現実的なポイントは食習慣の見直しとなるでしょう。脂や糖質の多すぎる食材に偏り過ぎず、野菜や魚などもバランス良く摂取するようにしたいところです。

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