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脳梗塞後遺症のリハビリには転倒防止が大切

脳梗塞の後遺症のリハビリには転倒防止が大切

脳梗塞の後遺症では運動障害が残ることも多く、リハビリ時に転倒してしまう可能性も考えられます。安全にリハビリを行うために、転倒防止の工夫をしておきたいところです。運動障害による不安定な体でも、安心してリハビリが行える環境を整えておきましょう。

立ち上がることが難しい場合

後遺症によって立ち上がることが難しい方は、行動を起こす際に転倒する可能性が高くなります。例えば、椅子から立ち上がろうとしたときや、車椅子に乗ろうとするときなどです。立ち上がりが不安定なので、周囲に掴まることができるものを置くなどの動きやすい環境づくりをしましょう。注意するべきポイントは、次のようになります。

・ポータブルトイレはベッドのすぐ傍に置く
・ベッドには介助用バーを付けて掴まれるようにする
・ベッドの周辺には物を置かない

ベッドの周辺や家の中の物を片付けておくことも、転倒防止には大切です。また、ふらついてしまったときのために、介助者が傍にいると安心できます。

自力で歩行可能な場合

自力での歩行が可能な場合、移動範囲が広くなるため、さまざまな場所に対して転倒防止の工夫が必要です。ベッドの周りだけではなく、家の中全体につまづきそうなものはないか、確認してください。コンセントの配線や新聞広告なども、床に置いておくと転倒の原因となります。

また、ご高齢の方や視覚障害の後遺症が残った方は、夜間は見えにくいことが多いもの。移動する可能性がある場所は、できるだけ明るくしておくことも大切です。部屋の中だけではなく、玄関や廊下なども、照明をつけておいた方が安全です。それでは、歩行ができる方への転倒防止のポイントを挙げてみましょう。

・廊下や玄関は明るくしておく
・移動の可能性がある場所の床には物を置かない
・家の中の段差を減らす
・滑りやすい床材には滑り止めをつける

ふすまの縁などの低い段差であっても、簡単に設置できる小さなスロープを置くことで、転倒防止に繋がります。また、フローリングなどの床材は滑りやすいため、床材を変更するか、滑り止めシートを敷くことをおすすめします。玄関マット、バスマットなどのマット類も滑りやすいので、裏側を両面テープで留めておくとよいでしょう。

住まいの安全性チェック法

住居をチェックするときには、後遺症の状態を考慮しなければいけません。運動障害や視力などの程度を理解しなければ、適切な安全チェックができなくなってしまいます。また、ご高齢の方であれば、次のような部屋が生活しやすい基準とされています。

・1階にある
・日当たりと風通しの良い部屋
・トイレが近くにある
・家族とのコミュニケーションが容易

ただし、介護の必要性が高い方であれば、「介護が行いやすいこと」という条件も入ってきます。後遺症がどのような状態であっても、部屋が片付いていないことは危険度が高くなり、介護もしにくくなります。

住まいの中で危険なところ

住まいの中でも危険度が高いとされているところは、トイレ、玄関、階段です。それぞれの確認するべきところを紹介していきます。

・トイレ
夜中にトイレに行く機会が多い場合、暗い場所であり、意識もはっきりしていないため、転倒の可能性が高くなります。ドアは引き戸にして開けやすくすることと、手すりを付けることが必要です。手すりは自由に動く手の方にL字型の手すりを配置することをおすすめします。

・玄関
玄関には段差が多いため、移動がしづらく、転倒するとケガをしてしまう可能性が高い場所です。上がり框の段差が大きい場合、台を置いて段差を少なくします。さらに、壁に手すりを設置して、足元にも照明があるとよいでしょう。また、玄関を出たところに階段がある場合は、スロープを設置することで安全度が高くなります。

・階段
階段の高所で転倒してしまうと、重大な事故に繋がる恐れもあります。階段や廊下には手すりを設置するようにしてください。ただし、手すりの太さや高さによって、その使い勝手は大きく変わってきます。理学療法士などに相談してみると、適切なものを選ぶことができるでしょう。また、足元への照明や、階段の淵に滑り止めがあれば理想的です。

転倒防止のための安全なお風呂の入り方と準備

トイレと玄関、階段の安全対策を紹介しましたが、実は家の中で最も危険なのは浴室です。浴室は高齢者の死亡率が高く、その原因は急激な温度差によるヒートショックでの意識障害です。脳梗塞を発症した経験がある方は、特にヒートショックを起こしやすいと言われています。また、転倒のリスクが高い場所でもあるので、入念な安全確認が必要です。

浴槽内にも滑り止めを敷いて、入る前に浴室の中を温めておいてください。また、冬場は脱衣所の気温が下がらないように注意が必要です。そして、浴室の環境だけではなく、入浴の仕方にも注意点があります。体調の悪いときや空腹時、食後、深夜の入浴は控えて、水を飲んでから入浴をします。冬場は気温が高いうちに入浴を済ませ、お湯につかるときには、適温での半身浴で血圧上昇を予防しましょう。

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