よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

脳梗塞による後遺症のリハビリを行いやすくするリフォーム

安全に暮らすためのリフォームについて

脳梗塞で後遺症の症状が残っている場合、安全に暮らすためにはリフォームが必要です。リフォームには介護保険を利用することができ、金銭的な負担を軽減できます。リフォームをするとリハビリもしやすくなるため、退院前には環境を整えておきたいものです。

リフォームの時期と相談相手

入院中の身の回りの世話に追われていると、つい退院後のリフォームが疎かになってしまいます。ですが、退院して自宅に戻るときには、リフォームが完了しているのが理想的です。リフォームにはある程度の期間がかかりますので、退院の時期を考えて、適切な時期にリフォームを開始しなければなりません。

後遺症やリハビリのためのリフォームは、通常の老朽化によるリフォームとは違います。そのため、リハビリテーション病院のソーシャルワーカーに相談するようにしてください。さらに、リフォームの見積もりの際には、理学療法士や作業療法士によって、手すりや段差などの確認があります。確認をして、問題がなければリフォームが開始されます。

住環境の整え方

リフォームで重視するべきことは、「本人の日常動作が安全に行えること」と「歩きやすく、転倒しにくい環境であること」です。特に、脳梗塞の後遺症として麻痺や運動障害、視覚障害を抱えている場合、今までの住宅では危険すぎて移動できないこともあります。段差の解消や滑り止めの設置、スロープの設置などが考えられるでしょう。また、リフォームだけでなく、床に物を置かない、足元に照明を置くなどの、工夫や配慮も大切となります。

安全な環境づくりの例

「動作が安全に行えて、転倒しにくい環境」と言っても、実際に脳梗塞の後遺症がない方や、リハビリの経験がない方にとっては、どのようにすれば良いか想像がつきにくいかもしれません。そこで、実際に安全な環境を整えた例を、住宅の箇所毎に紹介していきます。

・玄関

玄関は上がり框などの段差が多い場所なので、スロープや踏み台を置いて段差を解消します。その横には手すりをつけると、より安全度が高まります。靴の脱ぎ履きが楽にできるように、椅子を置くと便利です。扉は車椅子で操作がしにくいので、引き戸が理想的ですが、レバー式のドアノブや自助具をノブに取り付けてもよいでしょう。

・廊下、階段

廊下や階段には両側に手すりをつけて、適所に滑り止めをつけると安全です。さらに、足元に照明を置くと、夜間でも転倒しにくくなります。廊下や階段の床には物を置かないようにして、コード類もつまずく原因となるため、束ねて壁に固定するようにしてください。

・トイレ

トイレが和式の場合は、洋式トイレにリフォームするか、洋式の設置式便座を取り付けるようにします。保温タイプで温水洗浄機がついているものが理想です。便座の横には、麻痺がない方にL字型の手すりを設置して、そばに緊急用のブザーを取り付けます。便座は立ち上がりやすいように、下部に足を引けるスペースがあるタイプのもので、洗浄レバーが奥まっていないタイプのものを選ぶとよいでしょう。

・浴室

衣服の着脱がしやすいように、脱衣所には椅子を置いて、その横に手すりを設置します。浴室や浴槽内には、滑り止めのマットを敷くと転倒防止に便利ですが、マットの淵につまづいてしまう恐れもあるので、全面に敷くようにすると安全です。浴室にはシャワーチェアー、浴槽内にも台を置いて、身体への負担を軽減させます。浴槽のそばや、浴槽の淵にも手すりを付けると、立ち上がりが楽になります。

リフォームに使える介護保険

リフォームに利用できる介護保険は、厚生労働省による「介護保険」と、自治体による「障害福祉サービス」の2つがあります。どちらでも同じような補助を受けることができますが、併用することはできません。要介護認定をされている場合は、厚生労働省による介護保険が優先されます。

介護保険で行えるリフォーム

介護保険を利用して行えるリフォームは、次の6種類です。

・手すりの設置

・屋内、玄関、道路までの段差解消

・滑り止め、移動の円滑化のための床材変更

・引き戸などへの扉の取り替え

・洋式便座などへの便座の取り替え

・上記のリフォームをするために必要となるリフォーム

支給限度基準額は「20万円」となっており、そのうちの9割が償還払いされます。ただし、年収が280万円以上ある場合は、20万円のうち8割が上限となります。

介護保険でのリフォームの申請方法

介護保険を利用してリフォームを行う場合、必要書類を提出して、申請をしなければなりません。

・支給申請書

・住宅改修が必要な理由書

・工事費見積書

・リフォームをした後の完成予定の状態が分かるもの

役所に提出する書類は上記のようになっており、完成予定の状態が分かるものは、写真や図を使ったものを提出します。提出書類によって、保険給付を行ってもよいかどうか判断され、審査に通れば支給が決定します。リフォームが行われた後は、次の書類を役所に提出してください。適切な内容だと認められれば、リフォーム費用が支給されます。

・リフォーム代の領収書

・工事費内訳書

・完成状態を確認できる書類

・薬指と小指の伸展

・利用者の住宅でない場合、住宅の所有者の承諾書

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