よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

マッサージでおこなう脳梗塞のリハビリ

元の生活を目指して……脳梗塞のリハビリ治療

脳梗塞による後遺症…マッサージによるリハビリ

マッサージには、筋肉の緊張を和らげて機能を高める効果、むくみを軽減させる効果、感覚を刺激して運動学習を高める効果などがあり、脳梗塞のリハビリとしても効果が期待できます。マッサージでその後の運動の効果を向上させることもできます。
マッサージの方法としては、掌を筋肉に対してぐっと押し、円を描くように揉み解す方法や、親指で指圧する方法、掌全体でさすってむくみを取る方法などがあるので、是非一度リハビリに取り入れてみてください。

マッサージによる効果とメリット

マッサージの効果

  • 筋肉の緊張を緩和する
  • 筋肉の収縮力を高める
  • 筋肉の疲労を和らげる
  • 感覚を感じる部分に刺激を与える
  • うっ血、むくみを軽くする
  • 精神的リラクゼーション
  • 皮膚を柔らかくし、温度を高め発汗させる

脳梗塞のリハビリとして最も嬉しい効果は、筋肉の緊張を緩和する効果、筋肉の収縮力を高める効果の2つでしょう。

脳梗塞の後遺症である片麻痺では、筋肉が緊張しすぎてしまったり、筋肉の動きが低下してしていたりするため、マッサージは直接的な効果が期待できます。

また、麻痺をしている部分に刺激を与えることは、感覚を呼び戻す効果もあると言われています。

マッサージのメリット

脳梗塞のリハビリにマッサージを取り入れることで、筋肉や皮膚、精神面をリハビリに適した状態にすることができます。これは前述のマッサージの効果によって、筋肉や皮膚が活性化し、精神を安定させるためです。

さらに、筋肉を柔らかくして機能を向上させることで、リハビリの効果が出やすくなるというメリットもあります。筋肉の疲れも回復しているので、良いコンディションで動くことができるでしょう。

マッサージは体に対して刺激を与えるもので、その刺激は感覚情報となってマッサージされた人に残り、その感覚情報を基本としてリハビリでの動作を覚えます。これは理学療法士が行う運動学習というもので、マッサージの最大のメリットです。

具体的な方法

脳梗塞のリハビリで必要なマッサージとは、深部筋マッサージです。その名の通り筋肉の深い部分に対するマッサージが効果的だと言われています。

正しいマッサージのやり方

深部筋マッサージをするためには、掌の手首の付け根に最も近いところで、ぐっと筋肉に対して押し込むのが正しい方法です。あまり急に押すと筋肉や血管を傷つける恐れもありますので、ゆっくりと押し込んでください。

そして患部に押し込んだら、掌をゆっくりと円状に動かして、筋肉の深い部分を揉み解すようにします。

マッサージをする部位としては、体の中でも大きな筋肉が理想的で、上腕と前腕、太腿の表側と裏側、そしてふくらはぎに対して行います。先の方から体の中心に向かって、筋肉に沿って掌を動かしていくことがポイントです。

足浴後のマッサージで痛みやしびれが軽減

脳卒中の後遺症で痛みやしびれがある方に、足浴後のマッサージをしたという結果報告書があります。

結果,VASは介入後有意に低下した.また,心拍数は両群ともにマッサージ開始後有意に低下した.さらに,痛みしびれあり群は,VASの評価を支持するようにHFが有意に上昇し,β波も有意に低下した.
出典:脳卒中後遺症としての痛みしびれに対する足浴後マッサージの効果 登喜・深井 日本看護技術学会 2014

VASというのは痛みやしびれの強さのことで、HFが活動するときに働く交感神経の指標、β波もHFとほぼ同じ効果のものです。後遺症があるとどうしても不安を感じてしまうものですが、マッサージで精神安定の効果も期待できそうです。

この時のマッサージ方法は、親指でふくらはぎを15分間指圧しています。つまり、痛みやしびれを軽減させる目的なら、親指で軽くマッサージするだけでもリハビリ効果はあるということでしょう。

筋肉のこわばりでむくんだ足にも効果的

手や足に麻痺が起きていると、筋肉を使う機会が減るため、むくみがひどくなることがあります。そうすると、むくみによって更に筋肉のこわばりが助長されてしまうという悪循環になる可能性も。

むくんでしまった麻痺部分にもマッサージは効果的です。特に手掌軽擦法というマッサージ方法は、自分でも簡単にできる方法なので、空いた時間に定期的に行うと良いでしょう。

足の場合の手掌軽擦法は、つま先からヒザにかけて、手のひらで包むようにさするだけです。さするだけなので力もいりませんし、いつでもどこでもできるところがメリットです。

他にもリンパの流れを改善するマッサージも効果的だと言われています。リンパは体の至るところを流れていますが、リンパマッサージを行うことで麻痺を軽減させられる可能性があります。

体験者はどのように立ち向かったのか

事例は異なりますが、脳梗塞に立ち向かった先輩方や、その御家族がどんな取り組みをされていたのかを知ることはとても大切です。脳梗塞で倒れ、現在は復帰してプロスカウトをされている、元プロ野球選手の「柏原純一」さんと奥様の体験談をご紹介いたします

【体験談】「自分が脳梗塞になるとは思ってなかった…」
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