よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

病院でおこなう脳梗塞のリハビリ

元の生活を目指して……脳梗塞のリハビリ治療

脳梗塞による後遺症…病院でのリハビリ

病院で脳梗塞による後遺症のリハビリを行う際には、まず治療をした病院で体力回復のためのリハビリをします。病状が安定した後は回復期リハビリ病院に転院し、よりレベルの高いリハビリを集中的に行います。

病院でのリハビリは急性期と回復期に行う

脳梗塞後のリハビリを病院で行う場合には、急性期と回復期の期間のみ利用可能で、麻痺の回復は行われません。回復期が終わった後のリハビリは、自宅で行うか介護施設で行うかのどちらかになります。

  • ・急性期のリハビリ…急性期とは治療から2~4週間の期間を指し、脳梗塞の治療を行った病院にてリハビリを行います。急性期のリハビリは、意識が回復すると同時に開始され、状態の悪化を予防するために行われます。安静にしていることで衰えた体力を回復させ、回復期のリハビリの準備をするリハビリでもあります。
  • ・回復期のリハビリ…回復期は治療から3~6ヵ月の期間を指し、リハビリ専門病院でリハビリを行います。急性期に比べると本格的なリハビリとなり、歩行訓練や日常動作を正常に行うための訓練、言語訓練などを行います。脳梗塞の発症によって衰えた機能を回復させるためのものです。

病院とリハビリセンターの違いについて

脳梗塞のリハビリを行える場所は、病院の他にリハビリセンターがあります。脳梗塞の後遺症専門のリハビリセンターと病院の違いは、行われる内容や利用できる期間にあります。

病院では急性期と回復期のみリハビリが可能ですが、リハビリセンターでは回復期後の維持期のリハビリも可能です。急性期から維持期まで同じ施設でリハビリを行うことができるため、場所が変わることへのストレスがありません。また、病院では麻痺に対する回復は行われませんが、リハビリセンターでは麻痺症状に対するアプローチも行われ、後遺症緩和により効果的なリハビリを行うことができるでしょう。

さらに、リハビリセンターでは1対1で訓練を行うので、病院よりも回復が早くなる傾向があります。病院では1対大勢になることが多く、自主的な訓練になりがちです。1対1で訓練することによって、効率的に回復を目指すことができます。

回復期リハビリ病院とは?

回復期リハビリ病院とは、病院でのリハビリの項目でお話した「リハビリ専門病院」のことです。急性期を過ぎてもリハビリが必要な場合、治療を受けた病院から回復期リハビリ病院に転院することになります。回復期リハビリ病院では、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門士を中心に、医師、看護師、栄養管理士、医療ソーシャルワーカーなどでチーム医療体制を整え、不安なく在宅生活に戻れるように訓練やサポートを行います。

回復期リハビリ病院は全国各地に専門の施設があり、例えば東京都内であれば、回復期リハビリテーション病棟協会に加入している病院の数は83にも上ります(2017年現在)。病院によって行われるリハビリの内容やスタッフ数、入院施設などに違いがあるので、満足の行くリハビリが行えるよう、入院を決める前に見学に行くこともおすすめです。

回復期リハビリ病院の8つの特徴とは

リハビリ専門病院は、急性期にリハビリを行う病院とどういった点が異なるのでしょうか。その特徴となる点をいくつか挙げてみましょう。利用できる期間については脳梗塞のリハビリを行う場合の期間ですので、他の病気による利用であれば異なる可能性もあります。

  • 発症後60日以内に入院できる
  • 脳梗塞の入院期間は180日以内
  • リハビリは1日9単位、1単位が20分
  • 1日最大3時間のリハビリが行われる
  • リハビリが365日毎日受けられる
  • 専門職によるチーム医療体制が整えられている
  • 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による訓練を受けられる
  • 症状の重さによって病棟が最大3つに分かれている

リハビリ専門病院では、治療した病院で行う急性期リハビリよりも、高度なリハビリを集中的に受けることが可能です。症状の重さによって病棟が分かれているため、利用者にとって最適な難度のリハビリを行うことができるようになっています。

回復期リハビリ病院に入院するための費用は?

回復期リハビリ病院の入院費用は健康保険の対象となり、所得や年齢、障害者認定状況によって変動します。また、高額医療費助成制度を利用することもできるため、自己負担限度額以上を支払った分は払い戻しされ、費用が高額になってしまう恐れはありません。回復期リハビリ病院の費用として必要になるものは、医療費と食事費、その他のレンタル費などで、部屋が個室の場合は1日当たりの入院費に室料が加算されます。

金額は利用者の状況によって変わりますが、目安として最も入院費用の高い上位所得者で、医療費が1か月150,000円程度、その他食事費やレンタル代金などを含めて1か月で200,000円程度です。ただし、食費の金額やレンタル代の有無については、病院によって異なるので事前によく確認してください。また、1級と2級の障害者認定を受けた方や生活保護を受けている方は医療費が無料になります。

回復期リハビリ病院に転院するための条件とは?

回復期リハビリ病院でリハビリをしたいと思っても、誰もが利用できる施設ではありません。回復期リハビリ病院の特徴の項目でも触れましたが、この施設に転院するためには、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 疾患発症から60日以内であること
  • 疾患発症から最大180日まで
  • 病状が安定して病変が考えにくいこと
  • 心身ともにサポートが必要な状態であること

期間の条件は脳梗塞の場合であり、脳梗塞は最も長期間回復期リハビリ病院を利用できる疾患とされています。上記の条件を全て満たした場合に転院することができるため、病状に急変の恐れがある方や、疾患発症から61日以上が経過している方、在宅生活に支障がないと考えられる方は転院できません。

転院が決まった際には、治療を行った病院と連携が取れている回復期リハビリ病院を選ぶと、症状の引継ぎなどがスムーズに行われる可能性が高いので、転院に関する不安もなくなるでしょう。

回復期リハビリ病院を退院した後のリハビリについて

リハビリを行い、日常生活を送ることに支障がないレベルまで回復したと判断されるか、最長期間である180日が経過した際には退院することになります。ですが、退院しても、それまでできていたことができなくなる、日常動作に不便さを感じるという可能性もあります。また、リハビリを中止することによって、再度身体機能が衰えてしまうリスクもあるでしょう。

回復期リハビリ病院を退院後もリハビリを続けるという場合は、通所リハビリを行う、在宅で自主的にリハビリを行うなどの方法があります。在宅で自主的に関節の運動をしたり、ストレッチをしたりすることも、十分リハビリとして有効です。また、最初に紹介したリハビリセンターを利用するのも一つの方法です。リハビリセンターなら期間が定められていませんので、不安が解消されるまでリハビリを行うことができます。

先輩はどのように立ち向かったのか

事例は異なりますが、脳梗塞に立ち向かった先輩方や、その御家族がどんな取り組みをされていたのかを知ることはとても大切です。脳梗塞で倒れ、現在は復帰してプロスカウトをされている、元プロ野球選手の「柏原純一」さんと奥様の体験談をご紹介いたします

【体験談】「自分が脳梗塞になるとは思ってなかった…」
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