よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

脳梗塞の後遺症である高次脳機能障害への環境支援

元の生活を目指して……脳梗塞のリハビリ治療

高次脳機能障害への環境支援の内容について

脳梗塞の後遺症として高次脳機能障害が残った場合、生活環境の整備や日常生活の支援などが必要となります。また、介護を行う家族に対する支援も行われるべきでしょう。これらの支援を行うのが環境支援で、より快適で安全な生活を送るためには欠かせません。

環境調整支援

高次脳機能障害の環境調整支援は、日常生活を営む際の基盤となる部分の整備と、危険がなく行動できるように生活環境を整備することが主となります。日常生活の基盤の整備には、住環境と経済環境が含まれ、安全な生活環境の整備には、生活でのトラブルを防止するための方法を考えることが含まれます。

住環境の整備

住環境の整備は、経済環境の整備とも結びつくところがありますが、住むところがあるか、そこで暮らすことができるのかということを考えます。経済的な問題を考えると、転居を考えなければいけない場合もあり、また、一人暮らしだった場合には施設やグループホームへの入所も検討されます。もし、身体的に不自由な部分があった場合には、リフォームやバリアフリー化などについても、検討の余地があるでしょう。見当識障害や視覚障害があった場合には、ロープなどで対応します。

経済環境の整備

経済環境の整備には、経済的保障と経済的支援の2種類があり、今後の経済的補償について考えていくと、脳梗塞の後遺症では、公的年金が考えられます。また、経済的支援で期待できるものは、障害者保健福祉手帳を取得することによって、各種税金の免除、公共交通機関の割引、医療費助成などが受けられます。

安全な生活のための整備

後遺症として高次脳機能障害が残っていても、安全に生活できるように環境を整備します。わかりやすくシンプルにすることが基本で、防犯や防災のチェックリストを作成する、電化製品の操作手順の掲示、毎日のスケジュールの作成、服薬カレンダーの作成などが該当します。症状に応じて、徘徊防止センサーなども活用できるでしょう。そして、環境づくりに対する混乱を避けるためにも、これらの支援のためには、支援者の意見を一致させることも大切です。

生活・介護支援

「高次脳機能障害支援ニーズ判定票」に応じて支援が行われ、その内容は次の7つに分けられています。

  • 身体介助支援
  • 生活支援
  • 健康管理支援
  • 相談支援
  • 活動参加支援
  • コミュニケーション支援

身体介助支援においては、高次脳機能障害では、実際に身体が不自由で介助が必要な訳ではなく、自分から行う積極性の欠如、どのようにするか方法がわからない、という理由から介助が必要なことが多くなっています。そのため、日常生活に必要な動作に声掛けをして、自ら行動を起こしてもらうことが必要です。

生活支援では、日常生活全般に関する対応や振る舞い方、金銭管理、外出時のトラブル解消への支援を行います。また、金銭管理や食行動管理の問題としては、欲求のコントロールができないため、食品があればあるだけ食べてしまう、金銭があればあるだけ使ってしまうという、歯止めが効かないことが問題となります。食品や金銭を適切に管理できるように対応します。健康管理支援も、欲求のコントロールができないことが問題の中心で、タバコや酒、食品の摂取量をコントロールすることが最も大切です。

相談支援、活動参加支援、コミュニケーション支援は、精神的な悩みの解消、対人関係の改善、社会参加のための支援となります。また、ここに記載されていないものについては、勧誘やキャッチセールスに契約をしてしまうことへの支援などがあります。

家族支援

家族支援は、「高次脳機能障害支援ニーズ判定票」の中に含まれている項目で、次の項目が含まれています。

  • ホームヘルパー
  • 家族への精神的ケア・相談面接
  • 家族会・セミナーの案内及び活用
  • 制度・社会資源に関する情報帝京
  • 制度・社会資源の利用の調整
  • デイサービス
  • ショートステイ

高次脳機能障害という後遺症を抱えている方のほとんどが、在宅での生活をしていると言われます。そのため、支援をする家族に負担がかかることも多く、このような支援を利用することはとても有効です。高次脳機能障害との付き合い方を、レクチャーしてもらうことができ、精神的な負担を軽減することにつながります。

また、家族会やセミナーでは、同様の悩みを抱えている人たちとの交流を行うことで、気持ちを共有することが可能です。また、高次脳機能障害や脳梗塞の後遺症について、情報交換をする場としても活用できるでしょう。

制度や社会資源に関しては、ほとんどが障害者保健福祉手帳を持っている場合の利用となりますが、上でご紹介したように経済環境の整備に役立ちます。また、施設の見学なども行うことができ、本人が参加したがらない場合は、施設側から働きかけてもらうことで社会参加につながります。社会資源やデイサービス、ショートステイについては、施設と本人、家族との信頼関係が築けるようにサポートが行われます。

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