よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

心房細動は脳梗塞の発症リスクを高める

これでコワくない! 脳梗塞の予防&治療の最前線

脳梗塞になりやすい人はこんな人

心房細動と脳梗塞の関係

心房細動とは規則正しい心臓の働きができなくなることで、主に左側の心房に血塊ができることを言います。この血塊が動脈を経由して脳の血管に流れ、血管を閉塞することで脳梗塞を発症します。

心房細動の人は脳梗塞の発症確率が5倍以上

心房細動有病者は非有病者と比較して脳梗塞にかかる確率が約5倍以上も高いことが分かっています。

70歳未満

  • 脳卒中 4倍以上
  • 心不全発症 7倍以上

70歳以上

  • 脳卒中 3倍以上
  • 心不全発症 7倍以上

参照元: Ohsawa M, et al. Risk of stroke and heart failure attributable to atrial fibrillation in middle-aged and elderly people: Results from a five-year prospective cohort study of Japanese community dwellers. J Epidemiol. 2017; 27: 360-367.

チャッズ(CHADS2)スコアで脳梗塞発症のリスクが分かる

心房細動有病者が脳梗塞を発症する確率を診断するのに、現在では「チャッズ(CHADS2)スコア」が用いられています。この診断は下記のように脳梗塞になるリスクを点数で計算して発症するリスクを予測する方法です。

合計で点数が高いほど発症するリスクが高いと診断します。

チャッズ(CHADS2)スコア診断

  • 脳梗塞、手足の麻痺や言語障害がある 2点
  • 高血圧である 1点
  • 75歳以上である 1点
  • 糖尿病である 1点
  • 心不全がある 1点

最近では診断結果が1点以上の場合は、抗凝固薬(ワルファリンなど)を使用して脳梗塞の発症を予防しています。

ワルファリンと新しい抗凝固薬の違い

今までは心房細動有病者が脳梗塞予防するためにワルファリンが服用されてきました。

しかし、即効性がないこと、人により効果が出る量が違い個人としても日により効果の出る量が変わるため定期検診が必要でした。要するに服用量を把握するのにある程度の期間が必要になっていたのです。

その点、ワルファリンと比較して新薬は、即効性がある、服用する量の調整が不要のため定期検診をしなくてもいい、効果が安定している、脳梗塞予防効果が大きいなど優れた点があります。

従来のワルファリンと比較すると安全性が高いことから、上記のチャッズ(CHADS2)スコアで1点以上の場合、新薬を投与することが主流になってきています。

新薬の注意点

そんな新薬(アピキサバン、リバーロキサバン、ダビガトランなど)ですが、適さない心房細動有病者もいます。

新薬が適するタイプ

  • 腎機能が正常
  • 毎日、薬を服用できる
  • 年齢が若い

新薬は新しい薬のため、値段もワルファリンよりも高価です。

継続して服用する場合は、経済的負担も加味しなくてはなりません。

心房細動有病者が発症する脳梗塞の特徴

通常の脳梗塞と違い心房細動有病者が発症する脳梗塞は、脳の太い血管が詰まることで通常の脳梗塞(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞など)と比べると、死亡率や重篤な後遺症(手足の麻痺、言語障害など)が起こりやすいのが特徴です。

5年生存率も通常の脳梗塞よりもかなり低いことが分かっています。

心房細動有病者が脳梗塞を発症した場合、2人に1人が要介護状態、または死亡しています。

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