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精神的症状|脳梗塞の後遺症を乗り越えるために

脳梗塞の後遺症で知っておきたい 精神的症状について

脳梗塞の後遺症の一つとして精神的症状が現れることがあります。この症状は抑うつ状態や意欲の低下、感情の起伏が激しくなる、被害妄想などがあり、現れかたは人によって異なります。介護やサポートをするうえでも知るということは大切になるため、その症状をおさえておきましょう。

脳梗塞で脳の前頭葉や側頭葉に障害が起きると、やる気や注意力が低下し、また感情の抑制が利かなくなる恐れもあります。患者さんは後遺症に対し大きなショックを抱いてしまいやすいため、周囲の励ましや働きかけがないと精神障害に発展する可能性があるのです。患者さんは後遺症により外出の機会が減り、寝たきりになるため楽しみがなくなっていきます。その結果、うつ病に発展する可能性もあるため注意が必要です。

精神的症状の原因になる

感情障害

脳梗塞で脳に障害を抱えると、感情の起伏が激しくなり、突然怒ったり泣き出したりすることがあります。脳梗塞の患者さんは相手の気持ちが理解できずわがままを言ってしまうことや、自分の気持ちが上手く言葉にできない葛藤を抱いている場合もあるため、家族や介護者は患者さんがどんなことで怒り泣いているのか理解するようにしましょう。感情障害は脳梗塞の後遺症であることを理解し、受け入れてあげることが大切です。病気を発症してから人格や性格が変わったと周囲が感じることもありますが、その変化は脳に障害を負うことで、感情をコントロールできないことが原因です。そのため、患者さんの人格は残されているものの、もともとの性格が強く出てしまっているのです。

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うつ病

脳梗塞発症後にうつ病になってしまうのは、脳の後遺症というよりも精神的な影響を受けているといえます。脳梗塞を発症してから後遺症が残り、手足に麻痺がある場合以前とは異なり食事やトイレなど日常生活でも支障が出てきます。なかには言語障害を抱え、周りの人に気持ちを上手く伝えられず、イライラを感じてしまう人もいるのです。そのなかで患者さんは3~6か月ごろに抑うつや不眠となっていき、次第にリハビリをする意欲さえもわかなくなってしまいます。うつ病を発症すると、人と会うことも億劫だと感じ始め、寝たきりになる方も少なくありません。脳梗塞を発症した患者さんはうつ病になりやすく、家族やスタッフの方のサポートがとても重要だといえます。過度な励ましは患者さんにとって大きなプレッシャーとなることもあるため、家族は遠くから見守りながら、不安があるようなら聞いてあげる心構えが必要です。うつの症状が脳梗塞のリハビリに影響を与えるようなら、薬物療法を利用することも検討していきましょう。

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夜間せん妄

夜間せん妄とは、夕方から夜にかけて意識障害が出るものです。患者さんは幻覚や幻聴に悩まされるようになり、夜中に歩き回ったり、言動が不自然になったりします。暴れだしたり、大声を出したりすることもあり、ときには患者さんが非常に興奮した状態になることも特徴です。本人に危険が及ぶ恐れや、家族や介護スタッフの安全もあるため、周りには危ない物を置かないようにしましょう。ときには拘束が必要な場合や、薬物療法が必要なこともあります。患者さんが落ち着ける環境をつくり、照明を落として静かな環境で過ごさせることが大切です。家族は優しく話しかけて、現在の状況を説明しましょう。脳梗塞の後遺症で周囲に敏感になっている場合もあるため、刺激を避ける環境作りが大切になります。夜間せん妄の原因は、動脈硬化が進み血液がドロドロになることや、環境が変わったことによるストレス、脳梗塞により脳の働きが低下することです。また、脳梗塞発症後の夜間せん妄は、一時的なものがほとんどであり、過度な心配はありません。興奮状態が落ち着くと、症状はなくなっていきます。

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認知症

脳梗塞のような脳血管疾患は認知症の原因になりえます。認知症のなかで約20%を占め、男性に多いのが特徴です。いきなり重度の認知症になるのではなく、脳梗塞を発症後から脳梗塞を繰り返し徐々に症状が進んでいきます。脳梗塞発症後の認知症は、脳機能の一部のみが失われていることが多く、計算力は高いのに、記憶力だけは低下しているといったことがよく起こるのです。認知症の症状は急に現れる場合もあれば、発症後良くなったり悪くなったり、徐々に進行する場合など個人差があります。脳梗塞後の認知症は正常な部分と、脳の損傷を受けた部分の差が出てしまうもので、まだら認知と呼ばれています。患者さん自身も自分の機能が失われていく感覚がある方もいるため、徐々に脳の機能が低下していく不安感にも対処しなければなりません。アルツハイマー型認知症と比べると、一日のなかでも症状の差が出やすいのが特徴です。症状は感情失禁、記憶障害、注意障害、失語症などがあります。

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