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脳梗塞の後遺症・感情障害

脳梗塞の後遺症の1つ、感情障害について解説。

脳梗塞の後遺症を乗り越えるために~症状と対策法~

感情障害

脳梗塞の後遺症として、運動障害のほかに精神的な障害が起こることもあります。病後のうつ症状やせん妄、脳血管性の認知症などがその代表的な例です。それらの症状についての特徴をまとめて解説します。

症状と対策

脳梗塞など脳の血流障害を伴う疾患を発症した後に、脳のダメージによってうつ状態になる場合があります。さらに、脳梗塞後の後遺症やリハビリ、生活の変化によるストレスでうつ病を発症してしまうことも多いそうです。
例えば、運動障害や感覚障害が残り、これまで何気なくできていたことが急にできなくなる苛立ちは、患者本人にとって大きなストレスとなります。さらに、家族や介護者と密接な関係を持って頼らざるを得ない状況となってしまうことも、精神的な負担となるはずです。
このような病後のうつ状態はよくある症状であると処理されてしまい、病気として気付かれにくいという問題があります。体は徐々に回復しているのに、意欲の低下が長く続いているとリハビリにも支障をきたしてしまいます。発症後のうつ病は、脳梗塞を克服して社会復帰をしようという患者のやる気を奪い、生活の質を低下させてしまう後遺症のひとつです。

幻覚や妄想で興奮状態になる夜間せん妄

脳梗塞や脳出血の発症後に、せん妄と呼ばれる症状が表れることがあります。

意識障害を伴う幻覚や妄想などがあり、興奮状態で異常な行動をとるようになります。せん妄は、興奮状態になるタイプの過活動型と、混乱と鎮静が目立つ低活動型に大きく分けられます。

主に夜間や夕方などにせん妄が起こりやすく、歩き回って言動が不自然になったり、いるはずのない人がいると言ってつじつまの合わない話を繰り返したりします。

せん妄の症状が起こった場合は、家族や介護者はできるだけ刺激やストレスを与えないよう、環境を整えます。いつも身に付けているものや気に入っているものを周りに置いたり、照明を暗くして落ち着く空間を作りだしたりと、本人の不安を解消するように働きかけます。

脳血管性の認知症を発症することも

脳梗塞で脳の神経細胞が壊死してしまうことで認知症が起こってしまうことがあります。この脳血管障害による認知症は、実はアルツハイマー型に次いで患者が多い認知症であると言われているそうです。

脳血管性認知症がアルツハイマー型と大きく異なる点は、徐々に病状進行するのではなく、良くなったり悪くなったりを繰り返すこと。また、脳梗塞を発症している場所と、正常な場所とでは機能に差があるので、しっかりしている部分とできない部分が混在している“まだら認知”という特徴があります。

1日の中でもぼーっとしていて何も行動できない時間と、意識が明確でちゃんと作業ができる時間が混在しているので、家族や介護者が戸惑ってしまうことも。また、初期の段階では自分が病気によって認知症状態にあることを患者自身が理解している場合もあります。

自分が認知症を発症し、できないことがドンドン増えていく…という状況を上手く受け入れられない辛さも考慮しなければなりません。

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