よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

脳梗塞のケア仲間を作る重要性

長く向き合う脳梗塞発症後の生活

脳梗塞ケア仲間を作る重要性を紹介します。

脳梗塞を発症すると、生きる目的意識や希望を失いやすくなります。リハビリへのモチベーションが下がってしまうと予後に支障がでやすいため、仲間作りは大切です。前向きな心を忘れずに病気と向き合う取組みの一貫として、仲間作りを考えてみましょう。

仲間を作るメリット

脳梗塞など大きな病気を経験している仲間を作るメリットとして、大きく2つの効果が期待されます。それぞれの概要を、詳しくみていきましょう。

1.リハビリのモチベーションアップ

同じ目的意識をもった仲間が集まって活動すると、物事を継続しやすくなることがわかっています。「脳梗塞を経験して、後遺症を克服したい」という共通点を持った仲間と一緒にリハビリすることで、モチベーションが高まる患者さんもいるでしょう。リハビリは一筋縄で進まないシーンも多く、様々な障壁がでてきます。上手くいかない自分にいらだって投げ出したくなったとき、一緒に取り組む仲間がいると心の支えになるでしょう。また、相手が落ち込んでいるときには自分が励ます立場となり、お互いにサポートできる点もメリットになります。

2.リハビリの目標ができる

脳梗塞の患者さんが集まるコミュニティやリハビリ教室に参加すると、発症から数年たつ先輩も見つかります。リハビリを継続して後遺症と向き合ってきた先輩の姿を目の当たりにすると、自分なりの目的意識につながります。そのため、具体的に目標としたい先輩が見つかると、よりモチベーションも維持しやすくなるのです。医師から聞いて考えていた将来よりも、明るい見通しを持てるケースもあるでしょう。経験した方だから共感できる気持ちもあるため、後遺症がでている方でも安心して参加できることも特徴です。お住まいの地域のフリーペーパーや医療機関の紹介をもとに、参加できるグループを探してみましょう。

仲間を作ることの成功事例として、障害者自主グループがあげられます。同じ悩みを持った患者さんたちが自主的に集まって、情報交換していく組織です。交代で集まりの司会を務めることで、人と関わる自信が出てくるメリットがあります。コミュニケーションが思うように取れなくても、参加者同士がフォローしていく仕組みです。人前で話をした経験だけでも、大きな変化を感じる患者さんもいることでしょう。小さな成功体験を繰り返すことで、人と関わることに対する自信をつけていき、社会復帰につながる基盤構築を目指していきます。

仲間を作る方法

仲間作りをする方法として、公的機関が運営するリハビリサポート団体を検討できます。病気を経験した患者さまが仲間を集めて運営している組織もあるので、目的に合わせて選びましょう。たとえば以下で紹介する組織を検討すると、仲間つくりに役立ちます。

・機能訓練教室

病気や怪我などが原因で心身機能にトラブルが残った方を対象に、リハビリや仲間作りをサポートします。脳梗塞や脳卒中を経験した患者さんも利用していて、交流会や健康管理など、いろいろなメニューが提案されます。地方自治体が主体となって運営している教室なので、市町村役場に活動内容を聞いてみましょう。

・デイサービスとデイケア

介護認定を受けている患者さんなら、デイサービスやデイケアも検討できます。広く要支援、要介護状態になった方が集まっているので、患者さんの状況にあった施設を選ぶ工夫が必要でしょう。40代や50代で病気を発症したものの復職を検討している脳梗塞の患者さんが利用するには、年齢層が高すぎるケースもあります。しかし、脳梗塞以外の患者さんとも交流できることはデイサービスやデイケアのメリットです。また、送迎がついている施設であれば家族の負担はより軽くなります。

・中途障害者地域活動センター

脳梗塞など一定の疾患が原因で後遺症を抱えた患者さんが集まって、地域との交流や軽作業を行っています。近隣エリアの学校行事に参加したり、ものづくりを経験したり。復職に役立つ技能やスキルを習得して、自立した生活を目指す狙いがあります。

・社会参加を目指す活動

脳梗塞の後遺症を抱えた患者さんの自立と社会参加を目指して活動をしているグループも多くあります。自主リハビリグループを結成して、リハビリ方法や職場復帰などの研究を行い、機関紙を発行しているところもあります。また、会員同士の交流もあるため、悩みの共有や励まし合いなども生まれやすいことが特徴です。

失語症を例に挙げて

脳梗塞を発症した際に言語領域が傷つくと、失語症になるケースもあります。コミュニケーションに支障が生じやすく、社会復帰を妨げる要因としてあげられます。失語症の長期的な回復をサポートしていくためにも、仲間作りが重要でしょう。参考までに、主な団体の取組み例を見ていきます。

・言語リハビリ教室

言語聴覚士や看護師のサポートを受けながら、言語機能についてのリハビリをします。一般的なリハビリだけでなく、ゲームやイベントを通したグループ活動を行うところが特徴です。グループでリハビリを進めることで、社会性をサポートすることも狙いです。

・病院の外来

病院の外来でも、言語聴覚士のリハビリを検討できます。グループ活動を通したリハビリを行っている医療機関を活用すると、脳梗塞を経験した仲間が見つかることもあります。

・失語症友の会

失語症になった患者さまたちが、自主的に集まる団体です。月に数回決まった日に集まって、情報交換やイベントを通した交流を深めていきます。仲間同士で旅行に出掛けるなど、定期的なイベントも特徴でしょう。

・失語症者の共同作業所

失語症患者が無理なく働ける環境を作るため、運営されている組織です。コンピューターを使った軽作業やものづくりを通して、就業機会を提供します。作成したものを販売して、経済活動に参加していくねらいがあります。

失語症を例にあげましたが、特定の後遺症や障害にフォーカスした支援団体は多くあります。脳梗塞になった家族を支えるためのサポートとして、参加できる活動を探してみましょう。参加するかどうかは本人の自主性にゆだねる必要はありますが、病気と向き合うチャンスです。前向きな心で病気と付き合い、後遺症を乗り越えるきっかけとして活用しましょう。

今日からはじめよう!脳梗塞の再発予防
Symptoms 知っておきたい脳梗塞の種類とその症状
Diseases 脳梗塞と深い関係のあるさまざまな病気