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小脳梗塞の原因と症状

小脳梗塞の原因や症状について解説しています。

脳梗塞と深い関係のある さまざまな病気

基礎知識小脳梗塞

脳の中でも後頭部の下の方にある、小脳と呼ばれる部分へ発生する脳梗塞のことを、小脳梗塞といいます。小脳は比較的古くからある脳と言われ、体全体のバランスを保ったり基本的な部分を担っている脳です。

<原因>血管のつまりで引き起こされる

脳へ血液を供給する大きな動脈は4本あり、そのうち後方の脳への血流は椎骨動脈と呼ばれる椎骨のすぐわきを通る左右2本の動脈が担っています。小脳梗塞は、この椎骨動脈に何らかの詰りや血栓が起こった場合に発症しやすいと言われています。

先天的に椎骨動脈が細かったり、狭まっていたりする人が、ケガや何かのきっかけで血管に詰まりが起こってしまい、小脳梗塞を起こしやすいというデータがあります。このような先天的な理由によるケースは若い年代の方に多いようです。

さらに、高血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を原因として、動脈硬化が起こる場合もありますし、ほかの場所で作られた血栓が、椎骨動脈に飛んでくる場合もあります。動脈硬化を原因とする場合は、やはり高齢の方やメタボ気味の方に多い傾向があるようです。

<症状>めまいや吐き気が特徴

小脳は体の平衡感覚や、姿勢を保つための重要な役割を担っています。頭の位置や方向が変化したことを察知して、体幹や手足の筋肉を調整して体を水平に保つよう働きかけているのです。目の筋肉なども調整しているので、左右の視点も水平に保たれています。

ところが、小脳で梗塞が起こると、バランス感覚や平衡感覚に支障をきたすため、めまいやふらつき、まっすぐ歩くことができない、といった運動障害が生じます。

臨床例では、めまい・吐気の他、手足の運動機能低下、視界のぼやけ、歩行困難、正しく発音ができない、頭痛などの症状がみられることが分かっており、最も著しくみられる症状はめまいと吐気です。また、めまい・吐気以外の症状を示さないケースもあり、初診で小脳梗塞と診断されない場合も。歩行障害など、小脳梗塞特有の症状を有していない患者の初期診断では突発性難聴などの誤診リスクがあり、脳神経外科の一つの課題となっているそうです。(※1)(※2)

(※1)斎藤司ほか(2010)「小脳梗塞初期診断の問題点」,『脳卒中』(32巻2号)pp.133-137, 一般社団法人日本脳卒中学会.

(※2)藤井博則ほか(2009)「急性感音難聴,めまいで発症した小脳梗塞の1例」,Equilibrium Res Vol.68,pp.452-456,一般社団法人日本めまい平衡医学会.

<治療>後遺症を残さないためには早急な処置を

小脳梗塞特有の、めまいやふらつき、吐き気や頭痛、ろれつが回らないといった症状が出たら、すぐに脳神経外科などを受診しましょう。発症から4.5時間以内で治療可能なら、血栓を溶かすrt-PAという薬物療法を行うことで、脳の血流を戻すことが推奨されています。(※2)

その後は、脳の浮腫を防ぐための薬剤や、血液の凝固を抑える薬剤など、状況に合わせていくつかの薬剤を組み合わせて点滴し、脳のダメージを食い止めます。

さらに、脳の治療が落ち着いたら、できるだけ早期にリハビリを開始します。小脳梗塞を発症すると、激しいめまいが出たり、体のバランスや平衡感覚を 保ったりすることが難しくなる場合が多いのですが、急性期の治療の効果が上がっていることで、比較的後遺症を残さないケースが増えていると言われていま す。

しかし、リハビリによって機能回復がどれだけできるかで、病後の生活が大きく変わってきます。

(※3)日本脳卒中学会 脳卒中ガイドライン[追補2017]委員会編「脳卒中治療ガイドライン2015[追補2017]」,1-3血栓溶解療法

<予防>血栓を作らない食生活を心がけて

小脳梗塞の予防においても、脳梗塞と同様に、「血栓を作らない」ということが肝心です。

血栓は、血液中のコレステロールが増加することで生じやすくなります。そのため、脂肪やコレステロールの多い食事を避け、健康的な食生活を意識しましょう。血液サラサラ効果のある食品を摂るようにし、血流が悪くならないよう気を付けてください。

煙草を控えたり、適度に水分をとるということも、血流改善に有効です。

下のリンク先にて、小脳梗塞をはじめ、脳梗塞など血管のつまりが原因となって発症する病気の予防法を解説していますので、参考にしてみてくださいね。

一番効果的な方法は?脳梗塞の再発予防の方法をチェックする

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