よくわかる脳梗塞の予防・治療Navi

これでコワくない! 脳梗塞の予防&治療の最前線

脳梗塞の予防・治療のために知っておくべき
基礎知識から再発予防法まですべてを解説

脳梗塞とは、血管の閉塞が原因で起こる脳血管疾患のこと。
国内における3大疾病「脳卒中」の一種で、脳細胞が壊死に至る、
恐ろしい病気です。しかし、近年では再発予防の正しい知識により、
患者全体の約45%もの方が社会復帰できる程に。
脳梗塞に関する正しい知識を身につけ、
適切な治療・予防を行っていきましょう。

ドクター生活習慣病脳梗塞に関する基礎知識

 
脳血管の通り道を狭くする「動脈硬化」は、脳梗塞を発症させるリスクを高めます。動脈硬化を防ぐためには、食事や運動、ストレスなど、生活習慣を見直す必要があります。
脳梗塞と遺伝の関係性については、いまだ明らかにされていません。とはいえ、食習慣や運動習慣といった生活環境は、家庭内で似てくるもの。脳梗塞になったご家族がいる場合の注意点を解説します。
脳梗塞は、初期症状の段階でいち早く気づくことが何よりも大切。「顔のしびれ」や「体半分の鈍さ」、「歩行困難」、「ろれつが回らない」といった初期症状を知り、早期発見につなげましょう。
全く別の病気だと思われがちな「脳梗塞」と「脳卒中」。脳卒中は原因によって2種類に分類され、そのうちのひとつが脳梗塞と呼ばれています。さらに脳梗塞にも種類があることをご存じでしたか?
脳梗塞は、再発率が高いとされている疾患のひとつ。治療後1年・5年・10年以内の再発率をチェックし、再発予防の参考にしましょう。また、脳梗塞の種類によっても再発率は異なるため、あわせて知っておきましょう。
自覚症状のない小さな脳梗塞を、隠れ脳梗塞と言います。40代の3人に1人、50代の2人に1人が隠れ脳梗塞と言われ、将来的には重大な脳梗塞へと発展する危険性があります。

ナース日常のちょっとした違和感…実はそれ、脳梗塞かも?

 
脳梗塞を疑うべき症状のひとつに「体が思うように動かせない」「片麻痺がある」などの運動障害があります。周囲の方も気づきやすく、初期症状としても自覚しやすいため、あらかじめ確認しておきましょう。
脳梗塞の特徴的な症状として、左右どちらかの半身のしびれ・感覚の麻痺が挙げられます。どのような痺れが起こるのか、またどのような痺れに注意すべきかをまとめました。
大脳皮質の視覚野のあたりで脳梗塞が発症すると、物が二重に見えるほか、「半側空間無視」といわれる片側の空間だけを認識できない症状が起こります。なぜこれらは起こるのか、脳梗塞の特徴とあわせてご説明します。
脳の言語領域に脳梗塞が発症した場合には、しゃべるときに舌がもつれる、ろれつが回らないなどといった言語障害が起こることがあります。名詞が浮かばない健忘失語を起こすこともあります。
単なる体調不良と勘違いしてしまいがちな、めまいやふらつき。これらも、小脳で脳梗塞が起こった場合の典型的な症状になります。どの程度の症状で、脳梗塞を疑うべきかチェックしておきましょう。

まずは病気のことを知る 脳梗塞を予防するためにまずおさえておくべきこと

脳梗塞は前兆が伴う場合もありますが、多くは本人の気付かぬ間に突如として発症する病気です。脳の一部が損傷を受けることから、後遺症が残る可能性も。普段から気を付けるべきことや脳梗塞に関する基礎的な知識をあらかじめ知っておくべきだといえるでしょう。

 
  • 脳梗塞発症は朝に多い?

ケースバイケースではあるものの、脳梗塞は朝方に発症する事例が多いといわれています。朝に血中水分が少なくなり血液がドロドロになること、夜中に血圧がさがることで血流が悪くなる、といった理由が挙げられます。また、安静時や睡眠時にも発症する可能性があります。起床時に、起き上がることができない・半身のしびれ・話しにくい・めまいがするといった症状が見られた場合には、病院で診てもらうのが先決です。
  • 脳梗塞は夏に多い?

暑さによる脱水状態が血液のドロドロを招くことが、夏に脳梗塞が多いとされる理由とされています。普段は健康であった方が、夏場にゴルフやテニス、登山といったスポーツをしている最中に脳梗塞に倒れた、といったケースも少なくはありません。あらかじめ予防するためには、汗をかきやすい夏場はとくに水分をとりましょう。

予防のためにはまず脳梗塞の初期症状を知る

脳梗塞の前兆は、一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる初期症状になります。一過性脳虚血発作とは、脳内で一時的に血流が悪くなり血栓ができた際に起こる発作のこと。通常であれば、24時間以内には血栓が溶け、血流は再び正常に戻りますが、血栓が溶けなかった場合には、短くて48時間以内、長くて3カ月という月日をかけ、脳梗塞が発症されるのです。以下が、一過性脳虚血発作の症状になります。

  • ・ろれつがまわらない、言葉が出ない
  • ・口が開いてしまう
  • ・顔面まひのように、顔が歪む
  • ・片方の手足がしびれる、力が入らなくなる
  • ・片方の目が見えにくい、視野が狭い、ピントが合いにくいなど
  • ・会話が理解しにくい
  • ・ふらふらする、障害物にあたるもしくは障害物がないのに転ぶ

以上の症状が見られた場合、脳梗塞が起こる前兆である可能性が高いことを疑いましょう。これらは、「FAST」と称されるチェック方式によっても確認することができます。

脳梗塞を予防するためには

起こるタイミングや前兆、初期症状がつかみにくい脳梗塞において、「日常の生活習慣の改善」はもっとも適切な予防方法になります。例えば、食べ物や飲み物。私たち人間は日々の食事から、血管や血液を作って生きています。そのため、食事が血流に与える影響は大きく、知らずのうちに脳梗塞を引き起こしやすい食生活を送っている可能性も考えられるのです。
また、喫煙や飲酒、運動不足といった日常生活においても脳梗塞を予防するヒントは隠されています。

脳梗塞予防のために積極的にとるべき食べ物

  • 青魚(サバ・さんま)
    青魚に含まれる「DHA」や「EPA」は、血管の詰まりの要因となる悪玉コレステロール値をさげるほか、中性脂肪を減少させる効果もあります。
  • 野菜
    野菜全般やきのこ類には含まれる食物繊維は、コレステロールを排出させるだけでなく体内に吸収されることを防ぐ働きをもちます。血栓を作る原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用も、脳梗塞の予防においては欠かせません。
  • 水分
    前述にもあったように、脳梗塞は朝や水分が失われる夏場に起きやすい傾向があります。就寝前や起床時、外出前後にはコップ1杯の水を飲むようにしましょう。塩分の含まれるスポーツドリンクは過剰な摂取を控え、利尿作用のあるコーヒーやビールは水分が排出されてしまうため注意が必要です。

脳梗塞予防において好ましくない食べ物

  • 脂質
    コレステロールの摂取過多は、脳梗塞の原因となる動脈硬化を引き起こします。脂身の多い肉やバター、魚の卵や内臓など、コレステロールを多く含む食品はできるだけ控えましょう。
  • 塩分
    過剰な塩分摂取は高血圧を招きます。高血圧も脳梗塞発症の原因のひとつ。味付けを薄くする、調味料を減塩タイプにする、などの工夫で塩分を減らすようにしましょう。
  • ジャンクフード
    インスタント食品・スナック菓子・ジュース、また外食やファストフードなどは、大量の油・塩分・糖分が含まれています。また、栄養が偏ることにより、脳梗塞以外の健康問題を引き起こす可能性もあります。

日常生活で気を付けるべきこと

  • 飲酒
    飲みすぎは高血圧を誘発します。日本酒であれば1合、ビールであれば中瓶1本、ワインは3分の1本程度を一日あたりの摂取目安量にしましょう。
  • 喫煙
    たばこに含まれるニコチンやタールといった有害な物質は、高血圧・動脈硬化を招きます。脳梗塞発症率も、喫煙者の場合約2~4倍になるといわれています。
  • 運動不足
    激しい運動をする必要はありません。歩く・階段を使う・ストレッチをするといった日常生活でおこなえる軽い運動でも、運動不足は解消されます。
  • 健康診断
    定期的な健康診断を受けるようにしましょう。脳梗塞の原因となる高脂血症・高血圧などは、一般的な健康診断で簡単に調べることができます。結果に応じた対策をおこなうことで脳梗塞発症のリスクは圧倒的に下がります。
  • 持病
    高血圧・高脂血症・糖尿病といった疾病は、脳梗塞を引き起こす危険因子とされています。これらの病気にかかっていないかどうか、治療を適切に行えているかどうかも脳梗塞の予防においては重要です。また、心臓の不整脈により引き起こされる、心原性脳塞栓が近年増えてきていると言われています。動悸がする際には、危険な不整脈であるかどうかもしっかり調べましょう。

脂質の多いドロドロ血は脳梗塞発症のリスク大! 血液をサラサラにするには?脳梗塞の再発予防

脳梗塞の発症原因として第一に挙げられるのは、血液中の脂質過多。悪玉コレステロールが多いドロドロ血は、血管の中に脂質が溜まりやすく、血栓や動脈硬化を起こしやすい危険な状態です。そんなドロドロの血液を、サラサラに整えて脳梗塞を予防するには、どんな食事や生活を心がければ良いのか、まとめてみました。

  • 食事
  • 運動
  • 生活習慣
  • 一番効果的な方法は?脳梗塞の再発予防の方法をチェックする

メタボや喫煙、あなたは当てはまる? 脳梗塞になりやすい人はこんな人

脳梗塞は脳の機能低下に伴って、全身に障害が出てしまう恐ろしい病気。本人にもお世話する家族にとってもツラいものとなりますが、何の原因もなく突然起こるわけではありません。間違った習慣や食事の内容、運動不足など、脳梗塞を発症してしまう原因は、私たちの生活の中に潜んでいます。脳梗塞を発症しやすい人や、発症しやすい生活習慣について解説しましょう。

主な脳梗塞3種類とその特徴とは 知っておきたい脳梗塞の種類とその症状

症状が表れない小さな梗塞を繰り返すラクナ梗塞は、日本人に最も多いとされる種類。
ほかにも、血液中のコレステロールが多いことに起因するアテローム血栓性脳梗塞、心疾患が原因で脳に影響を及ぼす心原性脳塞栓などもあります。

ラクナ脳梗塞詳しくはこちら

高血圧が脳の奥の方の細い血管を傷つけてしまうことで起こる脳梗塞で、病変が小さいのが特徴。症状が表れない“隠れ脳梗塞”の場合も。

アテローム血栓性脳梗塞詳しくはこちら

血液中の悪玉コレステロールが増えすぎたことで、血管の内膜にアテロームという粥腫ができるタイプ。比較的太い動脈で起こるのが特徴。

心原性脳塞栓詳しくはこちら

不整脈など心疾患が原因。心臓でできた血栓が血流に乗って脳に飛び、脳の太い動脈や頸動脈に詰まることで起こる脳梗塞。

脳梗塞と深い関係のあるさまざまな病気

脳梗塞の前兆と言われる一過性脳虚血発作や、脳梗塞を引き起こす可能性のある脳動脈解離など。脳梗塞の中でも特徴的な、小脳梗塞や脳幹梗塞など、さまざまな関連疾患があります。

「一過性脳虚血発作」とは?

【原因】
一過性脳虚血発作の多くは、脳血管内にできた血栓が原因。血栓が動脈に流れ込み、血流障害を引き起こすことで、周辺組織は酸欠状態に。一時的に脳梗塞と似た、様々な症状を発症します。
また、元から動脈硬化を持っている方の場合、急激な血圧低下によって一過性脳虚血発作が起こるとされています。

【症状】
血流障害の生じている部位によって異なりますが、主な症状としては、片麻痺、感覚の鈍化、失語症、片側の視覚障害、物が二重に見える、転倒するなど、脳梗塞と類似するものが多く見られます。
脳梗塞の場合は症状が持続的であるのに対し、一過性脳虚血発作は2~30分で治まるのが特徴。脳血管に詰まった血栓が、血液に溶けてなくなってしまうことが理由となっています。

【脳梗塞との関係性は?】
一過性脳虚血発作は、原因も症状も脳梗塞とほぼ同じです。動脈に詰まった血栓が、溶けてしまえば一過性脳虚血発作。詰まったままであれば、脳梗塞となります。
そのため、一過性脳虚血発作が見られる場合には、脳梗塞の一歩手前であるといった認識で間違いありません。遠くない将来、本格的な脳梗塞を起こす危険性がある、と考えるべきでしょう。

さまざまな病気をさらに詳しく

Remedy
脳梗塞の治療法


治療の基本は投薬とリハビリ

外科治療が適用されるケースは少なく、薬物療法がメイン。脳の血栓を溶かす薬剤や、血液の凝固を抑える薬などを投与します。発症直後からリハビリを開始する場合もあります。

Q&A
脳梗塞の治療に関するQ&A


気になる治療費や入院期間は?

梗塞の治療を受ける際に気になる、治療費用や平均的な入院期間について解説します。治療前に行う検査も、SPECTやPET、MRIやMRAなどさまざまな種類の画像検査があります。

Aftereffect
脳梗塞の後遺症の症状と対処法


後遺症と上手に付き合うコツ

片麻痺に代表される感覚障害や、運動障害、高次脳機能障害など、脳梗塞で起こり得る後遺症について、タイプ別に解説。どのような症状がでるのか、家族はどう対処すべきかを考えます。

今日からはじめよう!脳梗塞の再発予防
Symptoms 知っておきたい脳梗塞の種類とその症状
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